
2018.05.31
momoの61番目の融資先「結の舟」のお披露目会を2月25日に開催しました。
「あなたの知らない漁師と猟師の話」と題して、結の舟代表の平工顕太郎(ひらく・けんたろう)さん、そして郡上で猪鹿庁代表の興膳健太(こうぜん・けんた)さんを迎え、トークセッションを行いました。
「漁/猟師ってどんな仕事?」「漁/猟業界ってどんな業界?」「これからの夢は?」など、普段暮らしている中では決して知ることのできない「漁師と猟師の話」をお届けします!
ー職業「川漁師」ー 平工顕太郎さん
▲結の舟 代表の平工さん
“若い人でも66歳”という川猟師の世界は、簡単なものではありません。
「お父さんが漁師で、船も技術も人脈も網もある」という人でも生活が成り立たないほど、その実態は厳しいものだと言われています。
そんな中で、親が漁師というわけでもなく、自分より年下は誰もいないという状態で川漁師になった平工さん。
川漁師として生きていく上では「覚悟と勇気が必要」と話します。
「川漁師になるハードルの1つが、漁に使う船。漁師にとっては、よりもランクが高いとされる高価なコウヤマキの船を使うことがプライドと言われています。
裏を返せば、それだけ高価な船を自分で持つということは、その場所で川漁師として生きる覚悟がある人しかできないことなんですよね。」
「それから、漁師の仕事が始まるのは16時なので、他の仕事と兼業することは基本的にできません。
長良川漁協という岐阜市近郊では750人くらい魚取りをしている人がいますが、そのうち専業として行なっている人は、たったの5人。その中の最年少が66歳です。」
かつては専業のなりわいだった川漁師は、今ではもう年金をもらっていて、子育ても終わっている世代が行う仕事へと変わっています。
また、アユ漁に必要な船も、作る人がいなくなってきているのだそう。
「船を処分するお金もない人が多いので、河原に干上がっている船が多いんです。
僕は新規の参入者なので船を持っていない上に、新しい船を作るお金も職人もいないので手直ししていますが、穴だらけの舟が多いですね。」
今は船を使ってツーリズムもやっているという平工さん。
「伝統用具は、岐阜県民文化財として保管されていますが、個人の所有物であれば、触れることができます。本物の道具に触れてもらうことで、ちゃんとしたものを知ってほしいなと思います。
昼間の船のツアーは僕以外にやっている人がいないので『顔の知っている人から買おう』と僕から鮎を買ってくれる人もいます。
こういうニーズに応えようと6次産業も展開してきたいと思いますし、momoから融資を受けて店舗を持ったのもこの流れの1つです。」
猟師として生き、猟師として山を守る。興膳健太さん
そしてもう一人のゲストは、猪や鹿を獲る山の猟師、郡上の興膳健太さん。
興膳さんは「猟師として生き、猟師として山を守る」をミッションに掲げて里山の生態系保全や猟師の6次産業化に取り組む「猪鹿庁」の代表を務めています。
興膳さんは山の猟師として生計を立てているわけではなく、行政から獣害対策の依頼を受けたり、集落の人の支援をしたり、イベントを企画したり、など色々なことをなりわいにしています。
猪鹿庁の「猟師として生き、猟師として山を守る」というミッションの「山を守る」について、興膳さんはこう話します。
「猟師って食えるの?って言われるけど、猟師で食ってる人はほぼいない。豚牛とかの方が安定していてうまい、というイメージが強いんですね。
だからこそ猟師にとって、美味しい猪が育つような美味しい餌がなる山はとても大切なんです。」
また、山だけでなく漁協とも良好な関係を築いているという興膳さん。
「答志島(三重県伊勢湾)に台風が来たとき、木曽三川の流木やゴミが全部流れちゃったんです。それを見たときに、絶対に(山を守るべき)僕らのせいだな、なんとかしなきゃと思って。奈佐の浜に行って、ゴミ拾いをしたりネットワークを作って活動したりしています。」
また、猪鹿庁では「日本猪祭り」というイベントを昨年から開催し、全国の猪を食べ比べる利き猪グランプリを実施しています。
このお披露目会の日は、まだ2018年の日本猪祭りの開催前だったのですが、興膳さんは早くも2019年の猪祭りに言及!
「来年は、なんと猪年なんですよ。これは大きな花火を上げなくてはならない!!!ということで、全国の猪を丸ごと1頭ずつ集めて、初競りをやろうかなと。
大間のマグロの初競りを越えて、猪が100万で売れたっていうニュースを作りたいですね。」
「猟師の世界も高齢化が進んでいて、僕の師匠は67歳だけど若い方。支部長が亡くなるなど、いよいよどんどん担い手が減ってきている感じがします。
最近は漫画で山賊ダイアリーとか罠ガールとか、どうも狩猟ブームが来ているみたいで(笑)自給自足とか家庭菜園の延長で、自分のものは自分で作りたいっていう動きがありますね。」
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お二人の事業のお話をたっぷりと聞いたところで、質問タイムへと突入!
参加者の皆さん、思い思いの質問を紙に書いていきます。
全部momo通信でお伝えしたいところですが、長くなってしまうのでここでは締めの質問をピックアップ。「お二人の将来のビジョンや夢を教えてください!!!」
興膳さん:今を生きる!ということです。1つは、僕は生産者という立場にずっと憧れていて、今生産者になれているって思います。
作る人だけのネットワークで世の中が回らないのか?ネットの社会で生産者同士で繋がって、物々交換のように、お金に縛られないコミュニティができたらなあ〜と思います。
平工さん:多くの人に漁師に触れてほしいと思っています。昔の写真には船が所狭しと並んでいた風景が残っていて、その風景を見たい、戻したいと言う気持ちがあります。
漁業者が増えるのは、お金の取り合いになっちゃうという葛藤もありますが、賑わってほしいと思いますね。
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<momoレンジャー編集後記>
「漁師と猟師の世界、名前は似ているし、確かにどちらも一次産業だけど、一体どうなるんだろう…?」と実はイベント前にちょっとドキドキしていた私。
ですが蓋を開けてみれば、高齢化の進んだ産業の中で新たなチャレンジを仕掛けていく二人の話は、それぞれの違いや共通点があってとっても面白かったです!
今年の夏は、鵜飼とcafe ゆいのふねに行きたいな〜!
(momoレンジャー・TKG)
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結の舟の情報は こちら からご覧ください。
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2018.05.31
一般社団法人Fora 東海支社 Nexus (以下Nexus )では、自らの人生を問う場を高校生に届けるため、キャリアゼミ授業を行っています。
今回は、そんなNexusの共同代表である長屋実夢(ながやみゆ)さんにお話を伺ってきました。
インタビュアーはママさんmomoレンジャーで教育の将来に不安を感じるもえもえと、現役大学生で自分の将来に不安を感じるゆっこです。
【長屋さんがNexusの共同代表になって】
今年大学を卒業し、教育の現場で働き始めたという長屋さん。
Nexusの共同代表にならないかと頼まれた時は、正直「はぁ…!」と驚いたそう。
しかし長屋さんのビジョン、「みんなが自由に夢を語り合える社会」の実現のため、引き受けることを決意します。
お話を聞く中で、共同代表として組織をまとめるとき、“内省”ということを特に意識されているなと思いました。授業を行ったら、それぞれ内省。組織としても、内省。振り返る時間を取っているそうです。
【最近の活動は?】
2月に2校、3月に1校授業をし、この前は吉良吉田駅(!)まで行き授業を行い「遠かったねー」とみんなでしゃべったという長屋さん。
名古屋市内よりも、市外の様々な高校で授業をされることも多いNexusでは、すでに私立公立累計10校は授業を行ったそうです。
今後は単発的なプログラムだけではなく、中長期的に高校に関わって、より多くの高校生に自分自身と向き合ってもらい、彼らのペースに合わせて寄り添いながら、支援していきたいと考えているとおっしゃっていました。
【進学の地域間格差…!?】
名古屋市外の高校で授業をすることが多いという事実に、疑問を持ったレンジャー2人。
長屋さん曰く「名古屋市内の進学校以外の高校生達は、将来のことより地理的・学力的な基準で高校を選んでいる傾向が強い。なので、今まで自分自身と向き合ってきた子があまりいないのではないでしょうか。だからこそNexusの授業が求められていると思います。」実際に、授業前後でのアンケートを比べると、特に授業後将来について考える子の増加が見られるそう。
最後に…
インタビューでは長屋さんの、教育に携わり社会を変えていきたいという熱い思いが伝わってきました。
高校生だけでなく、授業をする大学生も共に成長できるNexusの活動をmomoはこれからも応援します!
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一般社団法人Fora 東海支社 Nexus の情報は こちら からご覧ください。
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2018.05.31
みなさんは、6月10日は生活習慣を見直す記念日であることをご存知ですか?
その名も「時の記念日(ときのきねんび)」と言い、671年4月25日、水時計と鐘の音によって初めて時を知らせたという『日本書紀』の記事にもとづき、その日を太陽暦に換算して、定められました。
第1回「時の記念日」は1920年のことでした。大正中期という時代背景からもうかがわれるように、衣食住をはじめ社会生活の近代化推進という時代の流れのなかで、とくに時間厳守、時間割による行動規律、時間を節約することによる効率性の向上が近代生活の基本として位置づけられました。
そのような中で、この年の1月、伊藤博邦(博文の養子)を会長とし、渋沢栄一らはじめ政官界の有力なメンバーを役員として、文部省の外郭団体として生活改善同盟会という財団法人が組織され、生活改善運動を先導して展開することになりました。(*1)
そして、ちょうどこの「時の記念日」の前後に流行っているのが5月病です。そもそも「5月病」というのは、多くは一過性の症状であり、適度な休息などで改善されることがほとんどです。
研修を経て5月から実際に仕事を始めるという新社会人の場合、これらの症状が6月に見られるため、「六月病」とも呼ばれます。5月病、六月病のいずれにしても、環境の変化に伴う心身の負担、ストレスが主な原因です。医療機関では「適応障害」「軽度のうつ」といった診断名がつけられることもあります。
(© 全国健康保険協会(協会けんぽ)ー 4月 未然に防ぐ5月病対策:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h26/260401)
みなさんは、この時期になるとニュースで5月病が流行していると耳にしたり、なんとなく気分が乗らないときに同僚や友人と5月病かもしれないと冗談交じりで会話をしたりした覚えはありませんでしょうか?
何気なく自分は5月病かもしれないと言ってるそこのアナタ、実は、5月病は恐ろしい病気なのです…。
(© 2018 ヘルスケア110番!予防医学の専門家が教える健康管理プロジェクト:https://healthcare110.com/depression/)
上図は、警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等のデータです。
一般的に自殺対策月間として大々的に声を上げて動いているのは3月ですが、実は5月、6月も自殺者数が多い月になっています。GWが明けて、あの人五月病なのかなって感じる人がいたら要注意です。
もしかしたら5月病ではなく鬱になっているかもしれません。(ここで出している自殺者数のデータの増減にうつ病が関係していることは、あくまで推測の域を出ないことはご了承ください。)
うつ病は仕事に過度に打ちこんで疲れを溜め込んだり、人間関係のトラブルなどが原因で誰もがなる可能性がある病気です。生きていれば誰でも起こるような症状なので、一見「ネガティブなだけ」とか、「やる気が出ないだけ」とか、「怠けているだけ」と思いがちですが、早期発見がとても重要になってきます。
その初期症状と酷似している5月病はいわばアラートのようなものになります。そこで、この記事を読んでるアナタ、5月病かもしれないと思った方はこのサイトでチェックしてみてください!
(うつ病サプリーうつ病チェック:http://www.utsu-s.jp/check/)
そして、うつ病というのは自分で気づくことがなかなかできない病気です。だからこそ他の人からのサポートが大事になりますが、いざ他の人から「うつ病ですか?」とストレートに聞かれたら肯定しづらいでしょう。
そこで、5月病や6月10日の「時の記念日」の話を引き合いにして、生活習慣や時間の使い方の切り口から、うつ病を示唆することをお勧めします。6月10日の「時の記念日」に、社会をよくする第一歩として、うつ病かもしれない身近な誰かを救うための何気ない世間話をしてみてください。
【出典】
*1 時の記念日(http://oumijingu.org/publics/index/163/)
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2018.05.31
momoでは、20~30代の若者たちが自分の住みたい街や未来を選択し続けられる仕組みが、momoに構築できていることを目指した、momoレンジャー向け研修「momoトレ」を5月から計4回開催しています。
そんな「momoトレ」のプレイベント「momoトレ第0回」が、4月21日(土)午後にmomoの事務所で行われました。
今回はmomo レンジャーだけでなく、午前の説明会に参加された方も参加してくださいました。
どんなことをやったかというと「みんなに知っておいてもらいたい自分のこと」というテーマで、1人20分ずつ他の参加者に向けて話をしました。
話す立場では、自分が今までの人生の中で起こった出来事、それをどう感じてどう行動したのかということを振り返りながら、周りの人に話をしました。その後で聞く立場の人が聞いて感じたことを伝えたり、質問をしたりしていきました。
これを交代しながら繰り返しやっていくと、自分のことを振り返ることができて理解が深まるだけでなく、相手のことも理解が深まってレンジャー同士の関係性がより強くなりました。
ちなみに、今回のmomoトレは「組織がよい結果を出すためには、関係性の質を上げることが最重要で、関係性がよくなると思考の質が高まり、思考の質が高まることで行動も高まり、結果がよくなる」というダニエル・キム教授の成功循環モデルに基づいているのだそうです。
今回のmomoトレで特に印象に残ったことは、
・アクティブで明るい人でも、何もしていなかった時期や暗黒時代があった。
・みんなどこかで少数派になった経験から、生きづらさを感じたことがある。
・そうした経験があるからこそ多様性を認められ、前向きで、課題解決を楽しめる。
・社会の中にいる自分、社会を変えることは自分を変える。
ということです。
momoレンジャー1人1人がいろんな経験をしていて、とても面白いメンバーだということを改めて感じました。また、社会課題への関わりも人それぞれなので、違った視点から融資先を伴走支援していければすごく理想的だと思いました。今後もmomoレンジャーのいい関係性を続けれるように活動していきたいと思いました。
(momoレンジャー たけひろ)
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2018.05.31
こんにちは、momoレンジャーのはるこです!
3/1に新融資先の五段農園さんに訪問してきました。
ビニールハウスでトマトの種を植えているところにお邪魔し、五段農園代表の高谷さんにお話を伺いました。
就農のきっかけ
元々都市でお仕事をされていた高谷さん。
東日本大震災をきっかけに、3年前に岐阜に移住し、就農されました。
「横浜では種の生産をする仕事をしていたのですが、その時に肥料や農薬ありきの現場を見てきました。モノカルチャーの中で、農薬とのいたちごっこを繰り返すばかりで、農業が人の手を離れているような感覚でした。
それから東日本大震災が起こって、たくさんの見ないふりをしていたことが明るみに出てきたな、と思ったんです。」
移住の決意
今までやってきた仕事も、家も、全てを捨てて、わざわざ「岐阜」を選んだと理由を伺うと…
「ロッククライミングをしてて…」
と意外な答えが。
高谷さんは趣味でロッククライミングをしていて、岐阜に訪れることが何度もあったそうです。
何度か来るうちに、山や川、自然に囲まれた場所である岐阜に「ここに住めたらなぁ」と思うようになり「ここに移住すればいいのか!!」と決断に至りました。
奥様に相談したところ「いいんじゃない?何とかなるよ!!」との力強い言葉に背中を押され、決断から8ヶ月で前職を辞め、岐阜県の白川町に移住しました。
今やっていること
新規で就農して、3年。
高谷さんは今、少量多品目で有機野菜を作りながら、有機の培養土を作ることにも力を入れています。
実は、有機の培養土は、あまりいいものがないそうです。
良い培養土を作るために、まずは良い堆肥を作ることから始めています。
堆肥は、窒素と炭素のバランス次第で、微生物がつくるもの。いい堆肥を作ることで、いい培養土を作っていきます。
▲お土産に土いただきました。
これからやりたいこと
今は、培養土を作っている段階で、有機野菜を作ることも同時並行でやっていますが、いつかは有機農業と培養土づくりの分業を目指していくそうです。
岐阜県の白川町には、Iターンで就農する人が多く、この日も高谷さんの周りには多くの若手農家が集まっていました。
そんな人たちが、高谷さんの作った培養土を使って、有機農業をする日は遠くないのかもしれません。
「培養土は農業でたくさん必要だからこそ、全国でいろんな人が作ってくれたらいいなぁ。東海は自分が頑張る。」
と力強く言っていました。
▲今後の夢を熱く語っていただきました。
東日本大震災をきっかけに、就農した高谷さん。そこには、有機農業にかける熱い想いがありました。
より多くの人に、有機農業を広めていくために、五段農園のお披露目会を企画中です!!
(7/8開催です!詳細はfacebookイベントページをご覧ください)
お楽しみに!
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五段農園最新情報は こちら からご覧ください。
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2018.02.28
momoの融資先である結の舟さんが、momoが過去につなぎ融資をしたりさまざまな事業を一緒に行ったりした、NPO法人G-netの事業「シェアプロ」に挑戦しました。
▲65歳以下の唯一の川漁師、結の舟の平工さん。
「シェアプロ」は個人が専門的な知識やスキルを活かすプロボノとして、中小企業のプロジェクトに参画するプログラム。
結の舟さんは【65歳以下の唯一の川漁師、平工顕太郎と共に清流長良川の資源・文化を守り抜く仕組みを立ち上げ】事業に取り組みました。
長良川の漁舟でめぐる清流プライベートツアーや天然鮎の販売など、魅力的な事業はたくさんあるけれど、完全には軌道に乗れていない結の舟さんには必須の内容です。
今回は、持て余しているカフェを活用するために、試験的に様々なワークショップを1日でやるイベントを行いました。
イベントにはmomoレンジャーのまなみんも参加。イベント内容は、鮎の串打ち・塩焼き体験や、地元の水族館であるアクア・トトぎふのスタッフさんによるお魚講座、パン屋さんやお菓子屋さんによる体験講座などなど、ネットワークを活かした多岐にわたるものとなりました。
イベントをきっかけに、地域での知名度が上昇したり新しい繋がりが増えたりし、新たな事業の展望が見えました。シェアプロで外部の人がたくさん関わったことで、新しい視点が増えたのではないかと思います。
けれども、まだまだ若手鮎漁師が生計を立てるのはたいへん。事業が増えて忙しいだけにならないように、momoとしても継続的に支援していきたいですね。
2018.02.28
昨年12月に完済されたアソシア志友館さん。
ご紹介しておきますと、アソシア志友館とは同じ「志」を持ったさまざまな人たちが集まり、世の中を良くするためにともに活動をしている会です。私も以前アソシアさんの行うイベント、おもしろ学校に参加させてもらったことがあります。理科の授業だったのですが、授業を通じてさまざまな人とつながりができたこと、また理科の面白さを発見できたことが印象的でした。
さて、今回はアソシアさんの最後のmomo通信登場ということでアソシアさんのことはもちろん、momoとのお話も伺いました。
【そもそもなぜmomoに融資の申込をしたのか。】
「温かな社会の実現を目指す私たちの会の財務を立てなおすため」
その点では本当に助かりました、とのこと。
【momoに融資を受けて変わったことは?】
「月々の返済を進めていくうちに、実際に財政を健全なものとするには体制ではなく、例え小さくとも私たちひとりひとりが努力をするしかないんだという事に気づいた」
momoやmomoレンジャーとして打ち込む、若い皆さんの姿を見て、私たちが根をあげてちゃダメだと思えたとのこと。 その点でもmomoからの融資を受け、そして無事完済できて本当に良かったと思っているそうです。
【今後のアソシアさんの活動は?】
「柴田理事長が以前ほど講演に飛び回ることが出来なくなりつつあるので、その分上映会や各研修などを充実させてこれまで以上に社会貢献していけたらと思っている」
ちなみに一語一笑セミナーが3月9日に、おもしろ学校が5月に行われます!
momoとしての関係は一区切りですが、momoレンジャーは今後ともアソシアさんを応援します。
2018.02.28
こんにちは。momoレンジャーのそうちゃんです!
今回は、「教育を人生に統合していく」をスローガンに掲げ、社会と教育とのミスマッチを解消する事業を行なっている一般社団法人Foraの東海支社、Nexusが高校の現場でどんな授業をしているのか、2月に実施されたキャリアゼミ(Nexusが提供する進路の授業)と参加した大学生たちに密着取材してきました!
◇ 授業をする2週間前から「大学生たちの闘い」は始まっていた
Nexusで授業をする大学生たちは、どんな人なのでしょうか?高校の現場で授業をするぐらいだから、教員志望で将来は先生になる人が多いんだろうか。そんなことを考えていましたが、実際に授業をする大学生たちに会ってみると、一般企業に就職したい人、これから研究職に就く人、大学院に進学している人など、さまざまな大学生たちが集まっていました!
(これから授業に臨む大学生たちの様子)
そこで、そんな大学生たちに突撃インタビューをしてみました!
※そうちゃん→(そ)、大学生Aさん→(大)
(そ) 「…緊張してますか?」
(大) 「はい、緊張してます…。でもその分、めっちゃワクワクしてます!」
(そ)「そのポジティブさ…すごいですね!ばっちり準備してきたんですか?」
(大)「 Nexusの方から研修を受けたり、自分なりに大学で学んだことを振り返ったり、自分が高校生ならどんなこと聞きたいか、2週間前から考えていました!」
(そ)「そこまで準備してるなら、もう余裕のよっちゃんですね!笑」
(大)「あはは…ところで、余裕のよっちゃんって何ですか?」
(そ)「え!えーっと…。知らない…かな?」
このように授業をする大学生たちは、熱い思いを持っていました!
(そして、ジェネレーションギャップを痛感しました…。悲しいですね。)
◇ 「楽しく、真剣に学ぶ」を本質に据えた授業
(キーンコーンカーンコーン)
チャイムが鳴って、いよいよ大学生たちによる進路の授業が始まりました。
教室はどこかピリピリとした雰囲気に包まれて、普段は見慣れない大学生が目の前にいる状況に、高校生たちは身構えていました。張り詰めた空気の中、大学生たちは自己紹介、そしてNexusが進路の授業を届けにきたことを伝え、授業の本題である大学の学部をテーマにした*アクティブ・ラーニング型の授業を開始しました。
Nexusの魅力はなんといっても「楽しく真剣に取り組めるワークショップ」です。
ただ楽しく遊びながら学ぶのではなく、高校生たちがワークショップを通じて、大学の学部を選ぶ際に必要なエッセンスが理解できるようにNexusの授業は設計されていました。普段、椅子に座って話を聞く高校生たちにはとても新鮮で、見てるこっちも参加したくなっちゃうぐらい楽しそうでした!あぁ、高校生だったあの頃に戻りたい!!!(切実な心の叫び)
◇ 「高校生たちに納得のいく進路の授業を届ける」という難しさ
授業が終わって、学校が用意してくれた控室に戻る大学生たち。高校生たちに進路の授業を届けた大学生たちは「やりきった!」という達成感にあふれる笑顔と、どこか悔しげな表情を浮かべていました。授業を受けた高校生たちはとても喜んでくれたのに、大学生たちは何を思ったのでしょうか。
「授業はうまくできた…けど、もっと高校生たちに伝えられることがあったはず。」
それぞれ言葉は違えど、大学生たちは口々にそう言っていました。
高校の授業の1コマ分の時間で伝えられることは限られているため、大学生は、高校生納得できる進路を選ぶために必要なこと全てを提供できないことを悔しがっていました。それでも、高校生たちや先生方からとても良い評価をもらえたことからわかるように、1人でも多くの高校生たちに良い影響を与えられたことは揺るぎない事実です。
進路選択において絶対的な正解はありませんが、自分自身に何かしら問いかけて、自分の価値観や大事にしたいものを仮説を立てて確かめてみることはとても大事なことです。今回、大学生たちは授業を通じて大学の学部のことを高校生たちに知ってもらうことで、新しい問いを高校生たちに伝えることができたのではないでしょうか?そして、ゆくゆくはその問いが積み重なって、高校生一人ひとりにとっての正解を見つけ出す糧になると思います。
「正解のない進路選択に立ち向かう高校生たちを応援したい。」
そんな熱い思いを持って授業当日まで準備をして、高校生たちにすてきな授業を届けてくれた大学生たちに拍手を送りたいです。また、これからNexusがよりたくさんの高校生たちに未来につながる進路を考える授業を届けてくれることを楽しみにしています。
(授業を終えて高校から帰宅途中の大学生たち、青春の一枚。)
*注釈
一方的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での、あらゆる能動的な学習のこと。
引用:『(著)溝上 慎一「高大接続の本質―「学校と社会をつなぐ調査」から見えてきた課題」学事出版 2018/2/21』
2018.02.28
私が厄年だからか、年末から色々なことが起こり、年初は自分の足元を見ることが多くなった。そもそもなぜボランティアなんて変わったものはじめたんだっけ?そう思って少し振り返ってみた。
■初めての活動は苦手なパソコン
私が市民活動をはじめたのは愛・地球博が愛知県で開催された3年後の2008年。大学生3年生の秋。生まれて初めてまともに市民活動を行なったのがmomoだった。
忘れもしない、最初にmomoで行なったお手伝いはパソコンの入力作業だった。確か、A4の片面一枚に手書きされたイベント参加者の名簿をカタカタと画面入力していくだけの、大人にとってはそう難しくない作業。隣のデスクで並んで作業をしたパソコンが得意なゼミ仲間はわずか10分程度で作業を終えてしまった。一方私はというと…。機械なんて大っ嫌い。過渡期でパソコンの授業もまともに受けていない昭和学生の私はもちろんブラインドタッチなどできるはずもなく、一つずつ画面とキーを見比べながら打鍵していくしかなかった。
■完成しない書類
そんな調子なのでゼミ仲間の倍どころか1時間たっても書類は完成しない。ほぼ初対面であるmomoの大人たちは(当時、学生は運営事務局の女の子一人だけだった)亀の歩みでしかない私のタッチタイプを、あまり見つめても緊張するだろうからと、気にしていない素ぶりで見守りっていてくれた。
本人はというと、もちろん言うまでもなく必死だった。パソコンがあまりに不慣れなため、間違えると修正するのに時間がかかる。そのため、ペンではなくパソコンを使用しているのにもかかわらず一文字一文字慎重に打ち込んでいた。
■温かな拍手
刻々と時計の針は歩を進め、完成する頃には2時間は経っていたように思う。もう外は真っ暗だった。
ようやく苦手な作業から解放されたという安心感と共に、皆を長く待たせてしまった申し訳なさに苛まれた。こんなひどい調子で、これから人の役になど立てるのだろうか…と、絶望的な気持ちで皆が待つテーブルに小さくなって戻った私をmomoのみんなは拍手で迎えてくれた。そして作業を投げ出さず最後まで取り組んだことを言葉に出して褒めてくれた。とてもとても嬉しかったことを覚えている。
■三つ子の魂百まで
今でも機械は不得意だし、硬くて四角くくて、触れるとひやっと冷たいパソコンのたたずまいもあまり好ましくは思わない。けれどもmomoの活動を通じて沢山のコラムを執筆したり、事務所に行けば隣でエクセル作業している事務局スタッフと画面を見ながら会話したりしているせいか、パソコンに対し拒否反応するようなことはなくなった。そのきっかけは、きっとこの小さな成功経験だったと思う。
■安心して失敗できる場所
新しいことや苦手なことにチャレンジしてみようと思えるのは安心して失敗できる場所がそこにあるからだ。失敗しても攻撃や非難をされないという安心感があるから人は見知らぬ扉を開けられるのだと思う。これからもmomoというコミュニティが、momoレンジャーにとっても市民にとっても安心して失敗できる場所であり続けられるといいなと思う。
理事・momoレンジャー まなみん
2018.02.28
こんにちは。momoレンジャーのゴリです。
今回は、momoが融資した一般社団法人「しん」が2016年11月に開設した「コミュニティカフェかかぽ」と、その中のサービスである「ワンデイシェフ」を利用している私が感じていることについてお話します。
〇 一般社団法人しんって?
精神・発達障害がある方の社会参加を全力で応援する団体で、名古屋市西区を中心に活動を行っています。「出会い・つながりが最高の社会訓練」「一番身近な社会参加の場の提供」「全ての人に役割を」という理念のもと、①地域活動支援センター(地域活動支援)、②地域自立支援センター(生活訓練)、③夢叶レンジャー(ボランティア活動)、
④コミュニティカフェかかぽ(就労継続支援B型)の4つの事業を行っています。
〇 コミュニティカフェかかぽ(以下かかぽ)って?
地域社会の中での「たまり場」「居場所」となり、人と人を結ぶことを目的としたカフェです。地域の方が出会い・つながる場として、情報発信の場として、気軽に集える場として、ただのカフェとしてだけではなく、皆さんが集まって、自由な活動もできる場所です。
喫茶店、レンタルルーム、レンタルボックス、ワンデイシェフ、喫茶ギャラリーなどのサービス・スペースがあります。地域活動がしたいが、集まる場所がないという方はぜひご利用ください。
〇 ワンデイシェフって?
カフェスペースでお客様に自分の料理を提供できるサービスです。値段やメニューの設定はすべて自分が決められるので、ランチを作ったり、デザートを出したり、お店をやってみたい方、お料理が好きな方にオススメです。
〇 私のかかぽでの関わり方
私は料理を作ったり、食べたり、誰かに食べてもらうことが好きで、かかぽに出会うまでは自宅に友人を呼ぶことで料理を振舞っていました。確かにそれで来てくださった皆に料理を提供でき、交流もでき、楽しい時間を過ごすことはできましたが、もっとたくさんの方に自分の料理を提供したいという気持ちがありました。
そんな中、2016年11月しんさんの完済記念パーティでワンデイシェフのお話を聞いたときに、「そんなサービスがあるのか!」と衝撃を受けると同時に、本当にワクワクが止まりませんでした。そして、その場で即決で利用しますと宣言しました。しんさんには私の一つの小さな夢をかなえてくださって、本当に感謝しています。
現在、月一度ではありますがかかぽにてお料理を提供しています。先日の12月には、以前momoのプロボノでお世話になった「momoチーム」の皆様にきてもらい、久しぶりにお互いの近況を報告したりできました。このような空間を実現できることもかかぽの魅力の一つだと実感しています。
momoプロボノメンバーの皆様のご来店に感謝!
〇 カフェスペースの様子について
カフェスペースは、10時に開店し、客足の様子を見ながら16時30分前後に閉店します。ご来店するお客様は地域にお住まいの方であったり、平日だと周辺の会社にお勤めの方であったり、誰かの知り合いであったりと、老若男女問わずいろいろな方がいらっしゃいます。また利用目的も様々で、誰かと喋りにくる方や、ランチを食べにくる方や、自分のワークを行う方などがいらっしゃいます。
ワンデイシェフの日は、基本的にはシェフが自分のメニューを調理し、その他のカフェメニューはかかぽのスタッフが調理します。カフェスタッフは常駐2~3名で、注文受けや配膳、片付けを分担しています。書き入れ時の12時前後は、同時に4~5人からの注文を受けることもあり、焦る気持ちと闘いながら確実に一品ずつ美味しい料理を提供できるよう心がけています。
また、忙しいときはスタッフの方がスムーズに仕事に集中できるよう、明確で具体的な指示を出したり、注文を再確認したり、スタッフの動線を避けたりするようにしています。13時過ぎになるとようやく多忙の波も落ち着き、スタッフとお互いの健闘を称えあっています。
▲一段落した後は際はスタッフとカフェトークで盛り上がっています。笑顔で働ける空間が大切です!
〇 かかぽをとりまく人たちの今後の展望
まずお客様には、これからもどんどんかかぽのサービスやスペースをご利用・ご活用してもらいたいと思います。かかぽにはいろいろな目的を達成するサービスがたくさんあります。それは単にランチを楽しむだけでなく、誰かと時間・空間を共有したり、自分の作品をお披露目したりと、自己実現をかなえてくれる場所でもあると考えています。
スタッフの方は、就労継続支援B型として、これからの自分がどうありたいのか、そのために何をすべきなのか、身近なことからできることを考えて行動していただければと思います。
私自身は、かかぽをよりよい空間にするためにスタッフやお客様のためにできるあらゆる手段を尽くそうと思います。スタッフの方にとって働きやすい環境を作ること、お客様に気軽に足を運んでもらえる空間を作ることが私の役割です。そのために、目配り気配り、料理の質、提供時間、おもてなしの心構えなどやることは山ほどありますがひとつずつステップアップしていきます。
それぞれがそんな思いをもってかかぽという空間を作り出していくその先には、皆で小さな地域社会を盛り上げているんだ!という実感を持つことができるではないでしょうか。