2024.09.20
2024年7月27日(土)、刈谷市では最高気温38度を記録するほど暑い日でした。
この日、融資先の一般社団法人KOTONASUの事業所(刈谷市)をお借りして第19回定時総会が開催されました。
暑い中、わざわざ現地まで来てくださった方や、土曜日の貴重な時間にオンラインで来てくださった出資者・momoレンジャーが同席の中、総会はオンライン&オフラインにて同時開催されました。融資先の事業所で総会が催されるのは初めてだそうです。
~KOTONASUのメンバーが作ったドライエディブルフラワー~
~総会に参加される方にと、KOTONASU代表の篠田さんからいただきました~
【開会の挨拶(共同代表 長谷川(小雪):総会に向けての思い)】
ーmomoの取組である出資・融資のうち、融資においては年1・2件は融資先を募集している中、momoの力を借りたいと言ってくれる事業者さんがいて、とても励みになっています。
ーmomoレンジャーになりたい、お話を聞きたいという申込が毎月来ています。現在20名弱のmomoレンジャーが在籍していますが、こういったお声をいただけるのはすごく嬉しいです。
ー来年でmomo創立20周年となる節目の年で、創立時は愛知万博があり、来年は大阪万博もあるということで、タイミングとして考える年だと思うので、momoに関わる人達と一緒に色んな事を考えていきたいです。
ー近年のNPOバンク事情としては、全国のNPOバンクの数が減ってきている一方で、鳥取で新たにNPOバンク設立の動きがあります。今日も後半のワークショップに参加してヒアリングしたいと鳥取から来られる方がいるというのが感慨深いです。
長谷川(小雪)さんの話を聞いて、私自身、時代とともにmomoを含めてNPOバンク業界に新陳代謝が起きつつあるのかなと感じました。来年はmomoも節目の年ということで、これが良いタイミングなんだと思って今後のmomoの動き方について皆で考えたいと思いました。
【2023年度事業報告(共同代表 鈴木(JEN))】
ー新たな取組として、融資募集期間を年3回から隔月(年6回)に変更しました。チャンスが増えたことにより4月に申込が1件あり、8月に融資実行の団体があります。これまでと違う新たな取組によって生まれた結果となりました。
ー地域金融機関等との連携事業として、愛知県地域再生・まちづくり研究会の委員等として派遣したことと、京都府立大学公共政策学専攻の大学院生からのヒアリング調査等に対応しました。今後も引き続きこうした問い合わせにはできる限り対応していきます。
ー月に1回以上、対面orオンラインにて理事会を開催し、課題について話し合いました。今後も引き続きコミュニケーションをとって活動を推進していきます。
【2024年度事業計画(共同代表 鈴木(JEN))】
ー融資に関しては、チャレンジする事業者と出会わないとはじまらないので、そのきっかけを作る・増やすために、場づくり・情報発信といった非資金的支援に力を入れていきます。
今日もKOTONASUさんの会場をお借りしましたが、こうしたきっかけから参加者同士で交流し、新たな出会いをつくることからだと思いますので、今年度も積極的に場づくりをしていきます。
また、場づくり以外の時間では、SNSを活用した情報発信で融資先の紹介やmomoの活動について発信していきます。時代の流れやmomoの事業の相性など踏まえて、情報発信に適したSNSについて話し合い、発信に繋げていきます。
ー地域金融機関等との連携については、地域と連携して取り組んでいくかが大事だと思います。momoだけでなく、地域と一緒に取り組み、その活動を情報発信していきます。
【融資先より OVファーム 稲本さん(平飼い養鶏場・拡充事業:高山市)】
鶏舎新築・増築と温室新築工事により、にわとりを増やすことができました。愛情を持って育てることで、卵もお肉も購入してくれるリピーターが増えました。関わる人も増えてきたので、今後は連携プロジェクトもうまく進めていきたいです。
※OVファームの平飼い卵は「ふるさと納税」の返礼品や、名古屋市栄のオアシス21の「岐阜県アンテナショップ」にて販売されています。
【momoレンジャーより ひさっち】
自分とは異なる興味関心を持つ方々と知り合うことができ、視野や興味が広がりつつあるのを感じています。レンジャーになってまだ2か月ほどですが、色々な活動を通して、momoや融資先に貢献しつつ、自分の興味関心を広げていきたいです。
~総会の様子(オンライン・オフラインで進行中)~
【総会に参加した方の感想・お声】
うまくいっているところと悩んでいるところがあることが判りました。活動を20年継続することは大変だと思います。momoレンジャーの参加はありがたいことだと思いますので、今後もより一層活躍を期待しています。
とても貴重な時間を過ごせました。皆さんの真摯な取り組みを聞いて、自分自身、アクションを起こすきっかけをもらえました。
お金の関係だけでなく、色んな繋がりをもって、地域一体となって取り組んでいきたいので、どうぞ宜しくお願いします。
想いのある人たちとの繋がりは新たな社会を創造できると思っています。引き続き交流と繋がりを強くしていければと思いますので宜しくお願いします。
ここ最近、融資の申し込みがあったり、momoレンジャーの募集申込があったりすることから、momoの必要性を感じています。今後も頑張っていきますので宜しくお願いします。
NPOバンクがなくなってきている一方、北海道には残っている話だったり、先程も鳥取からのワークショップへの参加したいという話を踏まえて、この20年の間、残っているNPOバンクの特徴を調べる価値はあるかも興味深いかもと思いました。
NPOバンクの役割は終わるどころかこれから増えていくと思っています。これからも力強く頑張って欲しいし、何かお役になれればと思っています。
総会を通じて色んな長い歴史を感じました。地域で必要とされている方達がいるということがきっかけで、自分も役に立てればと思いmomoの活動に参加しました。これからも皆さんと一緒に盛り上げていければと思います。
新しいレンジャーが増えてきているので、チームとしてどんな活動ができるか考えていきたいです。
最後にみんなで記念撮影!今年度もよろしくお願いします!
〜総会を終えて〜
議案書の冒頭の平岡(ひらっち)の挨拶にもあるように、感染症の猛威が落ち着きはじめ、ようやく世の中の動きも対面で会えるようになってきました。その中で、こうして総会を迎えられ、みんなで一緒に地域のこと、今後のことをお話しできた時間が尊いと感じました。
また、来年20周年という節目の年でもあるので、今まで内に溜めていたチカラを色んな形で社会に還元できればいいなと思いました。
私も久しぶりの参加でしたが、リアル&オンラインで皆さんと会えて嬉しかったです。今後も自分にできることをやっていきたいと思います。(momoレンジャー ゴリ)
2022.09.18
こんにちは! momoレンジャーのあげちゃんです!私は、今年の3月ごろにmomoレンジャーに応募し、活動しています。今回は、私の記念すべき初momo通信ということで、自己紹介とmomoレンジャーとしてチャレンジしたいことを書きたいと思います。
私は名古屋の大学に通っており、現在大学3年生です。国際系の学部に所属し、言語はもちろん、世界の貧困などの政治問題、まちづくり、SDGsにフォーカスした内容の授業を受け、流行りに乗った学問を学んでいます。新しい知識を得る毎日で頭がパンクしそうになることもありますが、日々新たな知識を得て、勝手に「自分、レベルアップしたわ!」と思っています(笑)
私の大学生活はコロナ禍真っただ中で始まったため、コミュニティを広げるのがとても困難でした。そんな時、たまたま閲覧していたボランティアサイトで、このコミュニティ・ユース・バンクmomoを見つけました。コロナ禍でボランティアに参加する機会がなかなか無かったので、このmomoで何か地域に貢献出来たらという思いと、大学以外のコミュニティでさまざまな人に出会ってみたいという思いで、応募しました。
momoレンジャーとして初めて参加したミーティングで感じたことは、面白い方が多い!ということです(笑)皆さんお仕事をしながら、融資を必要としている事業者の方々のために親身に活動をし、でも、切羽詰まることなく、楽しみながら話を進め、ゆるく親しみやすいmomoの雰囲気が私はとても好きです。同じ大学生で活躍しているレンジャーもいるため、刺激も沢山もらっています。
まだまだコロナ禍が続き、今後どんな活動が出来るか分かりませんが、momoレンジャーとして活動していくにあたって、私は融資先のイベントの企画にチャレンジしてみたいと思っています。たかす農泊さんの融資イベントを企画しているものを見て、融資先の人とコミュニケーションを取りながらイベントを考えるのは楽しそうだなと思いました。
就活・学業・アルバイトなどやることが多いですが、上手く両立し、社会人になる前にmomoで貴重な社会経験が出来たらいいなと思っています。まだまだ新米のレンジャーですが、少しでも地域に貢献出来るように頑張ります!
2022.09.15
こんにちは、momoレンジャーのちょうさんです。
2022年7月24日(日)に開催したmomoの第17回定時総会は、3年連続でオンライン開催となりました。
(私はちょうど1年ほど前にmomoにレンジャーとして参加したため、今回で2回目の総会参加でした。
2年連続で自宅からリモート参加させてもらいましたので、事務所で準備いただいた理事やレンジャーの皆さん、ありがとうございました!)
昨年度の総会よりリモートでの参加者は少なめでしたが、元レンジャーの方々が県外からリモートで参加いただけたのは、オンライン開催ならではのメリットだと思います。
私よりずっと前にmomoで活動・活躍していた元レンジャーの方々の意見・感想を聞ける機会というのは、普段のレンジャーMTGとは違った、よい刺激がありました。
多くのmomoレンジャーの方々が“卒業”していって数年前より人手が減っているという内部環境の変化、そして、NPO団体等の資金調達方法の多様化(クラウドファンディングの普及など)といった外部環境の変化など、momoを取り巻く環境がどんどん変わりつつあることを肌で感じることができました。
また、momo歴10年以上で、今日まで長らくmomoを支えてきたまなみんから総会の中で「momoからの卒業を考えている」と言われたときは、驚きと共に寂しさも感じました。
これまでmomoで活躍されてきた“先輩”の方々が卒業していくのは寂しいですが、その代わり、今回の総会で活動報告してくれた大学生レンジャーのはなさん達のように、若いメンバーも活躍してくれています。
momoで活躍してきた“先輩”達の想いを大切にしながら、momoを取り巻く環境の変化にうまく適応して、若いメンバーと共に、これからのmomoを支えていきたいと思います。
2022.05.28
こんにちは!
momoレンジャーのたけひろです。
みなさんは豊田市の保見団地という団地を知っていますか?
南米系の外国人が多く住む団地で、日本人住民の高齢化、日本人と外国人の棲み分け化などさまざまな問題を抱えています。
一方で、実は近年アートプロジェクトが行われ、団地に新しい変化が起こっています。
私は、先日保見団地で外国籍の子供たちと、一緒に勉強したり遊んだりという活動を行っている「JUNTOS」のご案内で保見団地を案内していただきました。
JUNTOSは、2021年に中京大学・愛知県立大学・愛知淑徳大学の学生を中心にできた団体で、大学生が団地内の施設をお借りして外国籍児童・生徒への学習支援や居場所づくりをされています。
代表の吉村迅翔(よしむらしゅんと)さんは奈良県出身で、大学進学を機に豊田市に移住。ゼミを通じて保見団地に関わりました。始めは課題が多くネガティブなイメージを持って地域に関わったものの、関わるうちにそこに暮らす人々の保見団地特有の温かさを感じ、保見団地に惚れ込み、団地の住民とコミュニケーションを取りながらJUNTOSを立ち上げ活動を始めました。昨年大学を卒業してからは保見団地に自ら住みながら、さまざまな仕事を掛け持ちし、JUNTOSの活動を軸に保見団地の活性化を考えています。
今回は、土曜日の午前に愛知県高齢者生活協同組合ケアセンターほみで行われている学習支援教室を見学させていただき、その後団地内を案内していただきました。
県営保見団地25棟の中にある広場の壁面にアート作品が描かれたスペースやFOXMARTという海外の食材を多く扱うスーパーやレストランなど、異国感あふれるスポットがいくつかあり、見学を楽しむことができました。
ぜひ、みなさんも保見団地に足を運んでみてください!
保見アートプロジェクトの作品「SALA DE ARTE地球家族」
■JUNTOSさんのインスタグラム (活動に興味があり、見学を希望される場合はインスタDMにて)
2021.12.19
11月中旬。岐阜県郡上市のmomo66件目の新融資先、たかす農泊実施協議会さん(https://takasunosu.com/)を訪問してきました!
訪ねたのは、たかす農泊実施協議会の拠点である民宿小左衛門。なんと800年の歴史があるのだそう。出迎えてくれたのは、蓑島(みのしま)俊輔さん35歳。地元を盛り上げたいという同世代の隣町の仲間とともに、たかす農泊実施協議会を立ち上げました。
蓑島さんは5年間アパレル会社で勤務した後、28歳からワーキングホリデー制度を利用し、海外へ。オーストラリアやカナダで農業を経験されました。海外生活をするうちにゲストハウスの温かさに触れ、宿泊業の魅力を再認識したのだそう。
たかす農泊実施協議会さんは、岐阜県郡上市高鷲町で農泊推進地域における高度化促進を目的とする団体です。 2019年度より農山漁村振興交付金を受け農泊推進事業を実施、2年間で農泊のプラットフォームとなる地域の拠点を組織し、農泊の活動の元で地域振興に従事。令和3年度は農泊高度化推進の交付金を受け、世界的な新型コロナウイルス鎮静化後のインバウンド需要増大に備えストレスフリーな環境の整備を行うことを目指しています。
高鷲町は、人口3,000人の町。もともとたくさんの宿がありましたが、今ではその数が減り、空き家も多くなっています。 一方、ウィンタースポーツの聖地であり、12月〜3月のシーズンには約2万人の観光客が訪れます。西日本で一番大きなスキー場エリアです。問題はシーズンオフの夏場。オンシーズンのスキー人口も減る中、6月〜10月をどう過ごすかが課題です。
シーズンオフの夏場も遊ぶ所は沢山あります。バギーにウッドアドベンチャー、沢登り、ラフティング、釣りなどまだまだ発信できていない遊びが盛り沢山!
融資資金は、キャッシュレス環境の整備、Wi-Fi環境の整備、HP等のプロモーション媒体の多言語化、地域コンテンツの磨き上げ、運営サイトでの情報発信に使われる予定です! みなさん応援よろしくお願いします!
レンジャーまなみん
2021.09.12
momoの第16回定時総会を、7月31日(土)に開催しました!
今年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインでの開催になりました。
zoomや機器管理担当として、momo事務所から参加した私momoレンジャーTKGが、当日の様子をレポートします。
▲総会の様子。右奥が私です。
総会1時間ほど前に集まった理事とレンジャーたち。リアルに会うのはいつぶりなのか …というメンバーも多いですが、近況報告するまもなく、zoomや進行の最終確認をしているうちに、あっという間に時間は過ぎていきます。
10時30分。zoomに続々と出資者の方が集まり、総会がスタートしました。
理事から、2020年度の事業報告や、融資先からの声、事業や予算の計画など、1つ1つ議案が説明され、出資者の皆さんに承認してもらいました。
出資者の方からは「momoは新しいことにチャレンジしており、これから飛躍していくと感じた」「横の連携を大切にし、自分たちだけではやりきれないことを実現していってほしい」など、温かく前向きなコメントをいただきました。
momoレンジャーからは、ひらっちとちょうさんから、レンジャーの活動についての報告をしました。思うようにイベントなどはできませんでしたが、オンラインでのイベントやクラウドファンディングなど、新たな取り組みにチャレンジしてきた1年間だったのではないかと思います。
この1年間、レンジャーたちの活動はほとんどがオンラインになりました。私がmomoレンジャーになったのは大学2年生、もう5年も前のことです。大学帰りにMTGに行ったり、イベントを開催したり、色んな人に会いに行ったり…という、分かりやすくワイワイ楽しそうな活動は、現状なかなかできません。それにより、出資者の方に出会う機会も減っているように感じます。
そんな中でも、新たに入ってくれたレンジャーや、こうして参加してくださる出資者の方のおかげで、またこうして新たなmomoの1年が始まるのだなと感じました。
また始まるmomoの1年。理事・レンジャー共にまた少しずつ歩んでいきますので、応援よろしくお願いします。
2021.02.28
昨年12月、ある法案が参議院本会議で、全会一致で可決、成立しました。持続可能で活力ある地域社会の実現に資することを目的に、労働者や市民が主体者となる「労働者協同組合法」です。
「協同労働」という働き方は、働く人や市民が出資し、民主的に事業を運営し、人と地域に役立つ仕事を創っていくことで、40年にわたり全国で活動を行っています。
今回、東海事業本部にお話を伺い、この地域における取り組みや今後への期待などについて取材を行いました。
※2021年1月19日、特措法に基づく緊急事態宣言の発出に伴い、オンラインでのリモート取材を実施しました。
取材先:日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会センター事業団・東海事業本部 <岡田本部長、鈴木事務局長>
〇この法律によって何が変わる?
-はじめに、本法案が成立した今のお気持ちをお聞かせください。そして、法律の施行に向けてどのようなことが、今後変わっていきそうですか。
岡田 自分たちでお金を出し合って仕事をつくっていく協同労働の考え、40年取り組んできたことをみなさんに知ってもらえることが一番大きいです。厳しい雇用情勢にある昨今、働き方の選択肢が新しく増えたのです。東海事業本部は15年と歴史が浅いため、この地域に根づき貢献できる事業を広めていく後押しにもなると考えています。
鈴木 これまで適した法人格がありませんでした。例えば、新しく働く人を募集する際、出資の話をすると怪しい団体と思われてしまうことが多々あり、説明するのにとても苦労しました。法律で定義されることで根拠が明確になり、信用も変わってくると思います。
〇海外で協同労働はあたりまえの働き方のひとつ
-イギリスでは150年以上も前に法制化(株式会社よりも4年早く実施)されたように、海外ではあたりまえの働き方のひとつという印象があります。
岡田 はい、先進国で法制化されていないのは日本ぐらいです。ほとんどの国で労働者協同組合に関する法律が存在しています。韓国では日本を手本に進め、日本よりも早く法制化されました。今では協同労働による働き方が続々と生まれているそうです。イタリアやスペインでは製造業や金融業など幅広く取り組んでおり、国や地域に合ったやり方を目指せたらと考えています。
-全国的な歴史から、建物管理や清掃、物流。近年では介護・福祉ということを聞きました。労働者協同組合法によって取り組みことができる事業はかなり幅広いんですね。
岡田 市民の自発的な仕事を大事にしているため、そこで制限をつけてしまうのはどうか?ということがありました。一方、労働者派遣事業は主体的な働き方とは趣旨が異なるため、今回の法律からは除外されました。
〇日本でもっと根づいていくために
-新しく立ち上げたい。協働労働について知りたいなどの相談はありますか。
岡田 地元でこういう活動をしたいから労働者協同組合法を活かせないか?あるいは出資して働くにはどうしたらいいか?などという相談は来ます。この法律で見誤ってはいけないことは、「自分たちがやってきたこと(だけ)が労働者協同組合ではない」。いろいろな形の労働者協同組合が今後出てきていいと考えています。
-新規立ち上げにあたりネックになることはありますか。
岡田 一番は立ち上げ資金です。最近相談した金融機関では地域活動に力を入れていますが、立ち上げ資金についてはなかなか難しいという話でした。そのための基金創設や地域の参考事例を今後学んでいく必要があります。
-どのような人が協同労働という働き方に合っていると思いますか。今後の期待と課題と合わせてお教えください。
岡田 協同労働においてという、特別な答えはありません。しかしみんなで協力して働き、実感を積み重ねていくうちに、効率だけではなく、現場で考え話し合う。全員から意見を引き出すことが求められているなと感じます。
鈴木 目指しているビジョンや想いがあるかどうかが、その人の働きやすさにつながっている気がします。かと言って、なくてもその人を排除することはありません。うちには7つの原則があり、話し合いをとても大事にする組織です。時に考えや意見が異なってもそれを受け入れ、尊重し合う。基本的にはこれが一番大事だと思います。
岡田 今後に向けて課題は山積みです(笑)。労働者協同組合としての事業の意義を、どうやって深めていくか。主体的になれるかどうかの葛藤や、職員同士が共感し合えないことが時には起きます。この法律に見合う組織か、いま改めて問い直されています。また職員の待遇を改善したいです。若い人が夢を持ち、生き生きと働き続けることができるようにしたいです。
2020.12.04
momoレンジャーのあーちゃんです。
みなさん、元気にお過ごしですか。
私は、妻の職場復帰に伴う家事育児の分担、資格試験の勉強、中部大学が運営する中部サステナ政策塾への参加と、近年まれにみるバタバタした日々を過ごしておりました。
(私は4歳と2歳の子を持つ父であります)
そんな私も、momoレンジャーとしてボランティアに携わって一年半が経ちました。
学生時代、社会人になってからの十数年、ボランティアとは無縁の生活を送っていた私でしたので、昔からの友人は「興味あったっけ?」と不思議そうな顔をします。
このウィズコロナによって多くの人が働き方や社会との関わり方を見つめ直し、ボランティアやプロボノにも関心を持つようになったと聞きます。
今回、私がボランティアに参加したきっかけ、
momoの様子をお伝えする事で、ボランティアやプロボノに興味がある方にとって少しでも参考となり参加への後押しになればと思います。
『私には夢があります!…あったはずです…』
学生時代、地域や地域事業者の力になりたいと思った私は、地方銀行に就職しました。
半沢直樹にも負けず劣らず(?)の熱い思いを持って就職した私でしたが、日々を業務に追われ、時間に追われ、目標に追われ、私の思いはいつの間にか後ろ後ろの方に追いやられてしまいます。
自身の融資営業力にも限界を感じ始め、精神的にも能力的にも行き詰った私は、勤続10年を目前に銀行を辞めることにしました。
『この想いあたためますか』
新しい職場にも慣れ 家庭もひと段落した頃、湧き上がってくる地域貢献への想いと、自身の存在意義を問いただす日々を送っていた私は、夜な夜なネットの世界へ自分探しの旅に出るようになりました。
いつものようにネットの世界を彷徨っていたある日
「うん?コミュニティ・ユース・バンクmomo?
NPOバンク…知らないな」
「私のお金を地元に生かす志金か…この融資のスキーム面白いな…伴走支援!こういう事をやりたかったんだ!」
この時の衝撃は忘れもしません。
自分探しの旅を中断し、興奮冷めやらぬまま レンジャー(ボランティア)募集へ申し込みしようとするものの 下期の募集が終わったばかりで次回募集は半年後…。
この日から半年間、私は夜な夜なmomo通信を読み漁り、momoの由来となったミヒャエル・エンデのモモを読む日々を過ごすことになります。
『それって実際どうなの?レンジャーMTG初参加』
募集説明会を経て、レンジャーミーティング初めての参加。
当時 momo理事 兼 レンジャーであった そうちゃん、今では一緒に活動することも多くなった先輩レンジャーの ひらっち、同期レンジャーの こにたん の4人で、ナディアパークにある名古屋市市民活動推進センターへ向かいました。
主な議題は、一般社団法人Foraの融資完済パーティーの企画とレンジャーが前回発信をしたmomo通信の振り返り。
「Fora…学生向けのキャリア教育を事業化しているんだ…完済パーティーはレンジャーが企画から運営まで行うのか…大変そうだけど面白いな」
「momo通信 読んだ読んだ…たつや と ひらっちの記事が印象に残ってるな…この まなみんって人の記事は想いが強い分長いんだよな」
注)心の声です…そして私の記事も長い
みんなで意見を出して完済パーティーの企画をブラッシュアップ、momo通信は次回より良い情報発信をするため good bad nextを言っていきます。
私の職場では 普段こういったやりとりがほとんどないので、とても新鮮に感じたのを覚えています。
私はこの日を境に、きっかけや想いはそれぞれだけど、同じ志を持つ仲間たちと、地域のため 地域事業者のために活動していくことになります。
(この日の一枚…ここからあっという間の一年半)
『最後に』
私は、昨年6月にmomo融資先となった就労体験カフェ Cafeスマイルの伴走支援を中心にボランティア活動を行ってきました。
年明けからの感染症拡大によってmomoの融資先はとても厳しい環境にさらされ、momoの活動も大きく制限されました。
この一年半、私の活動がどこまでCafeスマイルの役に立ったのか、どこまで地域に貢献できたかは分かりません。
ただ、こういった厳しい状況だからこそ、一人ひとりの行動や想いが 地域、社会の未来を明るくしていくと、私は信じています。
「momoはライフスタイルの一部だから」
10年以上活動しているレンジャーが、
ふとした時に言った一言です。
きっかけは何だっていい
想いの大きい小さいは関係ない
意識が高いわけでもない
ボランティアやプロボノは生活の一部
みなさんのご参加をお待ちしております。
(momoレンジャー あーちゃん)
2020.06.13
こんにちは。momoレンジャーのひらっちです。
2014年から2015年の間に5回の”つなぎ融資”を行った「中部ESD拠点協議会」の近況をお伝えします。
〇中部ESD拠点協議会とは
ESDとは国連が2002年に決議した「持続可能な開発・発展のための教育」であり、 この活動を東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)で推進する、国連大学より正式に認定された団体です。
地域の持続可能な発展に向けた課題を明らかにし、それらの解決に向けた人材を育成するためのネットワークづくりを行っています。
〇SDGsとは
2015年に国連で決議された「持続可能な開発目標」です。
17の目標を設定し「誰一人として取り残さない」をスローガンに2030年までの達成を目指しています。
SDGsは目標であり、ESDはSDGsを達成するための方法と言えます。
中部ESD拠点において、ESDを具体化した活動が、これから紹介する中部サステナ政策塾です。
〇中部サステナ政策塾とは
20代~30代の若者を集め、座学・ワークショップ・フィールドワークを通じ、地域で「持続可能な開発・発展のための教育」を立案・推進出来る人材(ポリシー・メーカー)を育成する活動です。
この記事を書いている私も、2019年度に塾生として参加させてもらいました。
塾生には、大学生・会社員・公務員・市議会議員など、様々な立場の人間が集まっています。
2019年度は、SDGsの17目標それぞれに、地域課題を反映させたローカルターゲットを設定し、その具体的な達成方法を検討する事がテーマでした。
今年の2月22日に「SDGsフォーラム」が開かれ、政策塾の成果発表が行われました。
塾生だけでなく、地域課題の解決に向けて活動される方々も発表し、活動の共有・交流も兼ねた発表会でありました。
1人当たり8分の持ち時間が与えられ、分科会というかたちで17の開発目標にテーマを分け、各フロアにて各々の活動をプレゼンしました。
私は、SDGsの10番「人や国の不平等をなくそう」の担当だったため、社会のレールから外れてしまった方を支援する事も、不平等解決への手段の一つと考え、momoの融資先である「Cafeスマイル」の取り組みについて発表しました。(塾生は、SDGsの目標毎に担当が割り振られていました)
発表後は、SDGsの目標毎にグループディスカッションを行い、各グループで出た結論を基に全体討論が行われ、様々な立場から議論が交わされました。
私自身も発表者であり、他フロアの発表をゆっくり拝聴出来なかったのが残念でしたが、一番印象に残った内容は「まずは各々の活動を知ってもらい、仲間を作るのが大事」という事です。
これはmomoレンジャーの活動にも通じる事であり、融資先それぞれの活動を知ってもらう事は、momoレンジャーの活動の一つである「情報発信」に大きくつながっています。
融資先の取り組みを発信し、社会的認知を上げ、協力者を増やしていけるよう、ネットワークづくりが大切だと感じられる、今回の発表会でした。
〇今後の活動
中部ESD拠点では、活動を更に発展させるため、地域のSDGsを推進するネットワーク「中部SDGsデザイン会議(仮称)」の設立に向け動き出しています。
SDGsの17目標それぞれに「100人委員会」を設置し、2019年度の政策塾で作成したローカルターゲットをさらに検討し、具体化に向けた連携を目指しています。
今後の中部ESD拠点の活動からは、目が離せません。個人的にも今後の動きを注視していきたいと思っています。
〇感想
2019年6月より約8か月間、私も塾生として参加しました。
地域の課題と向き合う事で、名古屋へ引っ越して日が浅い自分にとっては、より地域を知るキッカケになりました。
また、大学生など様々な立場の方と、地域の課題について考え、議論出来たことは新しい発見も多く、とても有意義な8か月間だったと思います。
2020年度は新型コロナウイルスの影響で、政策塾の活動は未定ですが、オンラインでの開催などを検討しているそうです。
興味のある方は、是非塾生になってみてはいかがでしょうか。
2020.02.25
こんにちは。momoレンジャーのこにたんです。
1月から「momoの明日を考える会」を実施しています。
今後のmomoの活動をより良くするために、みんなで話し合う会です。
第1回目では、momoの課題と社会的役割について話し合いました。
momo は、みなさまから集めた出資金を、地域課題の解決に取り組む事業を行う個人・団体に融資することが主な活動です。
それとともに、若者を中心としたボランティアスタッフ「momoレンジャー」が融資先を訪問して情報発信をしたり、イベントを開催したりする伴走支援も行っています。
momoレンジャーにはいろいろな人がいるので、それぞれが得意なことを活かす活動を増やすことで、momoはもっと魅力的な団体になるのではないかと考えました。
第2回目では、momoの由来となる、ミヒャエル・エンデ モモにちなんだ活動として、「ただただ話を聴く相談会」の開催を決め、その詳細を考えました。
また、参加していたmomoレンジャー・理事、一人一人の得意なことを書き出しました。書き出していくと、みんないろいろな得意分野があり、個性豊かだと感じました。こうやっていろいろな人と出会えることは、momoに所属してよかったと思うことの一つです。
最後に、今後「勉強会」も開催していこうという話になりました。勉強会の内容は金融だったり、ボランティアだったり、NPOの運営だったり、いろいろです!
momoには、さまざまな分野に詳しい人もいるし、また過去の融資先などいろいろな方とのつながりもあります。そういった方をお呼びしたり、訪問したりして、みんなで学びを深めていけたら良いなと思います。
これから新しい活動が始まると思うと、わくわくします♪
本業の仕事で身に付けたスキルをmomoの活動に活かし、momoで得た知識や経験を本業や人生を豊かにすることに活かす。そうやって、点と点がつながり、いつか線になればいいなと思ったのでした。