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文化は川を越え、市を越え、世代を越える。|6月完済!「結の舟」最後のインタビュー

6月末、momoの61件目の融資先である「結の舟」が完済しました!

 

「結の舟」代表の平工顕太郎さんに、momoの融資を受けて運営しているお店や、これからのチャレンジについてお伺いしました。

 

▲「結の舟」代表の平工顕太郎さん。

 

ー平工さんは、長良川で鮎漁師をやりながら、各務ヶ原にお店を構えているんですよね。

 

momoの融資を受けて、鮎漁のオフシーズンの収入源確保と、シーズン中の自然災害の時の収入の安定化を考えてお店を作りました。

今の時期は観光ツーリズムがシーズン中なので、お店の方はランチは縮小していますが、お店を作ってから色々変化があったんです。

 

お店という拠点が各務ヶ原に完成したことで、地域や市役所の人とのパイプができて、新たな仕事の話をもらうことができました。

 

特にその中でも大きいのが、アクア・トトぎふとのパイプです。

 

ー各務ヶ原にある淡水魚の水族館ですよね。アクア・トトとはどんな連携をしているんですか?

 

「淡水生物博士〜アクア・マイスターになろう」という、小学4年生〜6年生を対象にした企画に関わっています。

 

この企画は淡水魚について学ぶ講座なのですが、水族館では、魚を食べる体験ができないんですよね。

そこで、僕が各務ヶ原に作ったお店に来てもらって、川の魚について解説し、解剖した上で食べてもらうという企画を行っています。

 

子供たちに、実際に解剖セットを使って魚を開いてもらっています。

 

ーそれはとっても面白そうですね…!私が参加したいくらいです(笑)

 子どもたちはどんな反応なんですか?

 

ちょうど昨日やったところなんですが、子どもたちはみんな、生の魚は見るのも触るのも苦手なんです。 

手に匂いもつきますし、感触もヌメヌメしますからね。川ではなくて室内でやるから余計そう感じるのか、ピンセットで持ち上げている子もいます(笑)

 

ですが、次第にどんどん夢中になってピンセットでほじくり出し始めるんです。僕にとっても、岐阜県の県魚である鮎を知ってもらって達成感や充実感がありますね。

 

momoの融資を受けて購入した、この水槽も使っているんでしょうか?

 

お店としてのキャッチーな要素としてもですが、子供達の教育にも使っています!

 

例えば、川の同じエリアで暮らしていても、水面と川底の間で卵を産む場所が違ったり、餌が違ったりなど、川魚は地味で似たような魚だけど、みんな戦略を持っているということも、水槽を通じて説明できます。

 

▲水槽の上にあった模型をぱしゃり。船がなんともいえない味を出しています。

 

ーmomoの融資は6月に完済されていますが、平工さんがこれから取り組んでいきたいことについて教えてください。

 

鮎漁に使う船を使って、新しいことを仕掛けようとしています。船を切り口に、岐阜城の麓という川港で水辺ににぎわいを取り戻す取り組みをやっていきたいです。

 

今でこそ市町村の区切りがありますが、本来の文化圏は、市町村の区切りはそんなに関係ないものだと思っています。

「清流の国ぎふ」のキャッチのもの、川の文化を繋いでいきたいです。

 

ー最後に、これを読んでいる皆さんにメッセージをお願いします!

 

僕が職業として川漁師ができるのは、周りのNPOの人や、声をかけてくれる人のおかげです。そういう方のために、やることをやるのが自分の宿命だと思っています。

 

僕が今からやろうとしていることは、僕1人ではできないことです。この国から川漁師を消さないために力を貸してください!

 

<編集後記>

 

momo通信最後の、平工さんのインタビュー、いかがでしたか?

これからの平工さんの挑戦も、引き続き応援していきたいなと思います!  

 

momoレンジャーTKG

 

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結の舟の情報は こちら からご覧ください。

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